※この設定は非公式です。
ファイター時全長15.40m バトロイド時全高12.19m(頭部レーザー機銃含まず)
低コスト、高い機動性と攻撃力、機体の小型化を目標として製作された機体。
可変戦闘機は、さまざまな機能を内蔵するために機体の大型化が進むが、
被弾率の上昇などから小型可変戦闘機が必要とされるようになった。
そのため、フロンティア船団のVF-25の性能の高さに目をつけた新統合軍が、
新星インダストリーとL.A.Iに小型の次期主力量産機の共同開発を要請した。
しかし、開発途中に第一次デカルチャーショックが起こり、二社とも倒産。
開発はR.A.Iに引き継がれることとなる。
いくつかの新技術が投入されたことと、量産体制が整っていなかったことにより、
生産初期こそ高いコストであったが、
量産体制が整うと低コストの生産が可能となり、加えて扱いやすかったため広く運用された。
小型高機動高攻撃力の機体であることからイタリア語でスズメバチを意味する
”ベスパ”のペットネームが与えられた。
イタリア語である理由は、開発主任である元L.A.I所属のイタリア系技術者がつけたからだと言われている。
この技術者は以降のVF製作にも係わっているためか、これ以降の機体もイタリア語のペットネームが付けられた可変戦闘機がいくつか見られる。
ちなみに、低コストで扱いやすいことからパイロット達からは”スクーター”と呼ばれている。
攻撃用兵装は頭部レーザー機銃×2、ビームガン×2、専用ガンポッド、シールド裏のピンポイントバリアナイフなど。
ガンポッドの銃身は従来の6連装ではなく3連装に変更し軽量化を図っている。
ガンポッドの下部には、ピンポイントバリア徹甲榴弾が6発装備されている。
これは弾頭をピンポイントバリアで包むことにより装甲貫通力を高め、目標内部で爆発する弾薬である。
ピンポイントバリアは、ガンポッドの内蔵バッテリーにより超小型のものをコンマ数秒ほど発生させる。
また、ピンポイントバリアを発生させる影響で、非常に高弾速である。
ただし有効射程距離はあまり長くない。
ミサイルは翼端、翼下のパイロンだけでなく、機体下部のウェポンラックに数発搭載することができる。
オプション兵装として、スーパーパック(FASTパック)、ストライクパック、アーマードパックがある(いずれも大気圏外用装備)。
ストライクパックはアーマードパックの増加装甲部分を取り除いた装備。
アーマードパックはVF-25と同様に装着したままでの変形が可能。
エンジンは新型の二段圧縮熱核バーストタービンエンジンである。
機体下面のエアインテークから取り入れた空気を脚部部分で一度圧縮して
機体後部でさらに圧縮することで高出力を得ることができる。
また、1基ならば大きさとコストに対する出力比が大きい。
(同出力を得るために2基装備した場合、1基より大型になり高いコストがかかってしまう。)
このため初の単発の可変戦闘機となった。
バトロイド時や大気圏外(スーパーパック装備時)では、通常の熱核バーストタービンエンジン3基
(脚部の小型サブエンジン2基、背部の大型エンジン1基)として使用される。
この時の出力は新型エンジン稼働時に比べて30%ほど落ちる。
コックピットは改良されたEXギアと新型の慣性制御装置が備えられている。
これによりVF-27に近い機動性の機体でも生身の人間が耐えられるようになった。
(ただしVF-32自体は通常VF-25と同程度の機動性しか出せない。)
しかしこの慣性制御装置の搭載の結果、コックピットを大きく回転させる装置を内蔵することができなくなったため、
コックピットがなるべく水平を保たれるような変形が考えられた。
変形は複雑になったが、これまでの技術の蓄積によりほぼ問題なく運用できる。
また、股間にサブアームを装備することで、変形の際にガンポッドのスムーズな持ち替えが可能となった。
頭部には新型レーザー機銃と、広範囲をカバーする複数のモニターカメラが装備されている。
このモニターの一部はファイター時も使用される。
モニターが機能しなくなったなどの場合、頭部とコックピットカバーをパージすることでバトロイド時でも有視界戦闘が可能。
バリエーションとしてA型、B型、D型、J型などがある。
・A型 初期生産型。B型以降とは頭部形状が異なり、レーザー機銃が従来のような細い砲身でモニターカメラ数が少ない。
調整期間が十分ではなく、YF-32をほぼそのまま量産したような機体である。
そのためB型以降と比べると操縦性はあまり良いとは言えない。
第一次デカルチャーショックの影響により量産体制が整っていなかったため、コストが高く少数生産に止まる。
・B型 A型の不備があった部分を改良した機体。量産体制も整い大量に生産、配備された。
・D型 B型の複座型。
・J型 B型の性能向上機。アビオニクスやレーダー、アクティブステルスの改良、電子戦面での強化、エンジン推力の向上などが施されている。